あき鍼灸院 ブログ

肩こり

【肩こり】

厚生労働省からの発表では、女性で1位 男性で2位の訴えの統計が出ています。
 肩こり統計.gif
(平成22年度厚生労働省の調査より)-拡大できますhappy01

もはや国民生活病ですbearing
ですので、一般的であるために『こんなものかな』と簡単に考えてしまいます。
が、慢性的な状態が続くと他の病の温床となることもあるのです。
 
☑更年期の不調が強く出たり
☑めまい
☑みみなり
☑頭痛
☑花粉症などのアレルギー
☑胸郭出口症候群
☑手のしびれ
☑ばね指
☑突発性難聴
☑目の疾患(白内障、乱視、近視、遠視、・・・など)
☑顔面神経麻痺
☑逆流性食道炎
☑耳鼻疾患(鼻炎、蓄膿、頻発性鼻血)
・・・などなど
他にも様々な病につながります。

また
☑心疾患の前駆症状であったり
☑胃腸の不調
☑むち打ちからくるもの

・・・などの症状としてでてくるものもあります。

短期的にも長期的にも他の病をわずらう可能性を大いに秘めています

病に対して一番効果的な方法は体調管理です。病をわずらいやすい身体の状態をケアしておくことで、他の病も未然に防ぐ予防線をはれるのです。good

なので、今 首肩コリや背中の痛みなどが出ている段階で治療して体調管理をしておけば、肩こり以外の病の対処にもなっていきます。

ただの肩こりとあなどってはいけません。  それは、次の病へのステップかもしれないのです


 肩こりの原因(西洋学的考察)
肩こりとは西洋学的な視点からでは
『首すじ、首のつけ根から、肩または背中にかけて張った、凝った、痛いなどの感じがし、頭痛や吐き気と伴うことがあります。』としています。
 
肩こりに関係する筋肉は様々です。そして多くは首の後ろから肩、背中にかけて張っている僧帽筋という幅広い筋肉がその中心になります。

肩こりに関与する筋肉として、
☑僧帽筋、
☑頭半棘筋、
☑頭・頚板状筋、
☑肩甲挙筋、
☑棘上筋、
☑小菱形筋、
☑大菱形筋が挙げられています。
  
僧帽筋など.JPG
小大菱形筋.JPG

その原因としては、
☑首や背中が緊張するような姿勢での作業、
☑姿勢の良くない人(猫背・前かがみ)
☑運動不足
☑精神的なストレス
☑なで肩
☑連続した長時間で同じ姿勢をとる
☑冷やしすぎなどが原因になります。
・・・など があげられます。
 

 

 肩こりの原因(東洋学的考察)
人間の体は陰の部分と陽の部分が絶えず交流しあって活動しています
そして病とは陰陽の交流がうまくいかずバランスを崩し、自身の体(五臓)が弱り、そこに様々なストレス(寒い、暑い、湿気、過労、寝不足・・・など)が加わることで症状として発症するものとしています。
 
そして、肩こりもそうしたアンバランスが引き起こす病の一つとして考えています。
西洋医学では症状別に様々な病名がついていますが、東洋医学では病名としている症状は結果として表れているものなので、それよりも病に至った原因を探り治療していきます。

ですので、西洋学的には原因として明らかでない肩こりも、原因は、体(五臓)の弱りであると明確にしています。
(*五臓→肝、心、脾、肺、腎)

ですので、肩のツボに鍼やお灸をすることはありますが、それ自体は局所治療であって、大本の陰陽崩れと伴う五臓(肝、心、脾、肺、腎)の相互調和を図ることで病の根治を行っていきます。